日本最西端の与那国島で一人と一頭から始まった南の島の馬暮らし。
そこに集まった馬好きな若者たちが沖縄中に散らばり、
それぞれの馬暮らしを始めています。





リクのおうち

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いらっしゃいませ〜

 

今日はリクのおうちのご紹介

 

リクのおうちの外観

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立派ですよね〜

ここは農機具小屋、納屋でした。

田舎では結構当たり前にあります

 

そこを半分改築し、

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こんなかんじに!

リクがはいるとこの広さ

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私の叔父がこういった大工仕事?

が得意で立派にこしらえてくれました!

ありがとう〜‼︎

 

今ではこのくつろぎよう…

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馬が寝ているところ

見たことない方も多いのでは…?

 

そーっと窓を開けると

ご飯食べた後は

だいたいこうしてます。笑

 

リクのおうち紹介でした(^^)

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つながる、こだわり

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ようやく冬らしい日が続き、桜も目を覚ました様子の久米島です。

2017年はスタートから別れが連続の年となりました。生きてる以上、出会いと別れの繰り返しですが、出会いは嬉しく、別れは辛いものです。

でもその別れの中に必ずつながっていくものがあると信じて、信念を持って馬と共に生き続けていきたいと思います。

こだわりがつながり、理念となり。理念がつながり広がって文化となる。

そうやって親方もこの活動を続けてきたのだと思います。

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ことり園から帰って来た娘が、お散歩で草を積んできたよとお話してくれました。

その草はウマゴヤシ。その名のとおり馬肥やしです。地域内循環というテーマを一番に考えている久米島馬牧場では、輸入飼料は最低限にしているため、ヘイキューブなどアルファルファといったマメ科の草を使った輸入飼料を与えていません。

毎日の青草刈りが一番大切なお仕事なのですが、このマメ科の草を供給するのが一番難しいのです。

今がウマゴヤシの旬の時期、青々しげる場所を見つけては刈ってあげたいと思いながらも、どうしても刈りづらい草である上に、まとまって生える場所も少ない。結果、いつも時間が割けずもやもやするのもこの時期なのです。

そこに、マイバックにこんもり積めて(馬のお茶うけにもなりませんが笑。)帰って来た娘。思わず嬉しくて顔がほころんでしまいました。お散歩中、ひたすらウマゴヤシをむしっていたそうです。

馬にあげよう。

そう言って、今日の収穫を嬉しそうに伝えてくれる娘に、確かな未来とつながりを感じほっとするのです。

沢山の辛い別れの中に、未来があるから人はまた前を向ける。その未来のために毎日一生懸命生きたいと思うのです。子供と動物という未来のために。

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桜咲くころ 


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  沖縄の桜はもうこんなに色づき、暖かな日が多く、満開の木も見られるようになりました。でも僕の担当の日は寒い! 九州地方はこの冬一番の寒波襲来とか。寒い日もこれ、僕と犬と猫はたき火に当たりながらの調理を楽しんでます。たき火は鼻水は出るし、髪や衣類は煙っぽくなるのですが、熱量が大きいので煮込み料理は最高です。この日も馬堆肥で作った馬鈴薯、人参、春菊などをたっぷり入れてのシチューでした。

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 そして先日1月29日は「沖縄こどもの国」で琉球競馬「ウマハラシー」が行われました。県内から約30頭もの馬が集まり競いました。うちらの牧場からは「子供乗馬クラブ」の子供たちが騎乗しました。見てくださいこの凛々しい姿。馬活動が彼女を育んでるですね。

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 さて今回の馬楽のすすめは前回に続き、沖縄タイムス「唐獅子」のコーナーに連載したものを転載します。第13回目は・・・

「ヨナグニウマの未来」

 与那国馬は絶滅が危惧されている在来家畜です。世界にはこのような人と関係の深い在来家畜(牛、鶏、山羊、羊など)が数多くいますが、毎年何品種もが絶滅しているようです。10年前かなWFO(国連食糧農業機構)から世界各国に在来家畜の遺伝資源を大切にしようという通達が各国に出ました。僕はやったと思い、日本の在来馬を管轄する「日本馬事協会」に出向き、さあ何をやりましょうかと声をかけたが,白けた答しかなかった。

 先日岐阜大学のT先生から嬉しい(?)便りが届いた。彼は4年前に単身やって来て、与那国馬の血液を約70個体採取した強者なんです。何故強者と呼ぶかと言えば、僕らの馬のように調教されている馬に注射器を打つというのはまあ大丈夫なんですが、野生の馬ではそうはいきません。実は命がけなんです。怖がる時の暴れ方は尋常ではありませんから。もちろん島の人の協力はあったものの、彼はほとんど一人でやってのけました。彼は動物の遺伝子の専門家で、多忙な仕事の合間をぬって、その後2年間与那国馬の遺伝子解析を行い結果を出し、わざわざ報告にやって来て、素人の僕らに丁寧に分かりやすく説明してくれました。その論文が先ごろ「日本ウマ科学会」から賞を頂いたというのです。(*昨年は英語版の論文で発表された)

 その受賞を心より喜ぶのですが、実はその論文に書かれていることは、与那国馬は今はかろうじて大丈夫でしょうが、今後いくつかのタイプの種馬を持たないと危ないですよ、ということなんです。実は与那国馬を保存するということはここなんです。血統のバラエティを持つことなんです。でもそこに施策があるかと言えばまるでないのです。国にも県にも町にも。だからこの35年間いろんなところで種馬保存が大切だと言い続けてきました。実は僕らの力では種馬を管理し続けることは財力的に人的にできないのです。沖縄県にはもう一つ与那国馬と同じ在来馬の「宮古馬」がいます。T先生の同様の研究ではヨナグニウマより限りなく絶滅に近い馬だということです。

 35年間の馬暮らし、ヨナグニウマの魅力は尽きません。この世で必要とされていない命はないはずです。宮古馬も与那国馬も沖縄での数百年間で獲得した遺伝的形質は重要です。使役馬からパートナーアニマルへ在来馬は未来に大きな仕事をしてくれます。馬に限らず動物たちは悩める僕らを癒してくれる大事な仲間なのです。

    2015・12・15       *一部加筆しました

 

 「こどもの国」での「ウマハラシー」は今回で一般の馬が参加する大会は終了とのことです。大会運営の方々3年間参加させていただきありがとうございました。県内から大勢の馬愛好者が集うことは初めてのことで有意義でした。これを契機にもっとワクワクする馬のイベントを作っていきたいものです。

 久野マサテル

 

 

 

 

変化

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ずいぶん久しぶりになってしまいました。
久米島馬牧場からサノちゃんです。

年が明けて、この1ヶ月で我が家には大きな出来事がありました。
馬のこと、ではないのですが。
愛猫が事故で亡くなったのです。

あまりの悲しみと後悔で辛い日々でした。
未だに胸が苦しく動けなくなる瞬間が毎日あります。

でも、時間が過ぎるにつれて考えることができるようになり、
彼女が与えてくれたものの大きさが身に沁みています。
たった1ヶ月一緒にいただけなのに、彼女の存在と彼女の死を
私たち家族は一生忘れないでしょう。

動物を飼うということ。
命のありかた。
子供たちへの向き合い方。
家族の時間の使い方。仕事の仕方。

たくさんのことを改めるキッカケになりました。
これは私たちにとって大きな変化です。

牧場を始めて5年。
子供が生まれてからは息をするのも忘れてるんじゃないか、というくらい忙しく過ごし…。

今一度振り返って考えよう。
足を止めて見つめ直してみよう。

ひとつの命が教えてくれた、与えてくれたことです。

先日沖縄本島で開催されたンマハラシー。
久米島からは3人の子供たちが参加しました。

3人ともそれぞれに馬と向き合い、今までにはない葛藤の時間がありました。
どうやって乗り越えるか、どうやって進んでいくか。
私たちも一緒に悩みました。

そして本番では、見事に一皮むけた走りを見せてくれました。
結果ではなく、過程が大切だよ。
大人はいつもそう言うけれど、子供たちはやっぱり結果に一喜一憂するもので(笑)

それはそれでいいかなーと思うけれど。
今回の我が家の出来事、そしてンマハラシーで感じたことは。

動物と付き合うことで学ぶこと、変えられること。
その力のなんと偉大なことか。

変化を起こす力。

動物とのたった一度の出会いが、ほんの少しの出来事が。
人を変えられるんですね。

久米島馬牧場
井上 恵子

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おもちゃ

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草刈りに行ったり

もみがらをもらいに行ったり

私がリクのそばにいれない時は

リクは1頭なので

おもちゃを買ってあげました

 

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楽しいのか、

楽しくないのか…笑

暇つぶしにはなるといいですが…。

遊んでいる動画、

私のFacebookにのせてますので

みたいかたはぜひ!笑

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ちなみにこっちが小屋用

にんじんの味のキャンディらしいのですが…

振り回して遊んでます(*_*)

まちがってるよー‼︎笑

 

 genometeさん

コメントありがとうございます!

 

リクはお昼はお外にいますよ(^^)

寒いですが、リクはへっちゃらというか、寒い方が元気なくらい。

私は寒いのは苦手ですが…(-_-)

 

夜は小屋の中です

夜中にリクをいたずらされても

困りますからね〜…。

 

また小屋の紹介も次回の記事で(^^)

 

初雪

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稲美町にも雪がふる日が

たびたび!

 

リクにとってははじめてなのかな?

 

いつもはいそいそと外に出るリクも

雪が積もっててゆっくりゆっくり…

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これなんだろ〜

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 おいしいのかな?

 

興味津々なご様子で…(°_°)

リクは楽しそうだけど、

私はやっぱりはやく冬、

すぎてほしいな〜(*_*)

馬守り人


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 沖縄は異常に暖かい日が続いて幸せだったが。今日は例外寒い! カメレオンみたいな変温動物の僕はもう動きたくない。

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 今年も始まっています子どもたちの乗馬。 見てくださいこの活気、この楽しそうな様子。寒がりの僕も負けてられません、がんばるぞー!

 以下の文章は2015年12月に沖縄タイムスの「唐獅子」のコーナーに寄稿したものです。現在の物ではありません。

 

【唐獅子】馬守り人  

 猛烈な台風直撃から2カ月が過ぎた与那国島は一見、緑が戻り元に戻ったようだが、島を歩くとまだ壊れた牛小屋や赤茶けた山肌が広がり、風力発電の羽根ももげたままだ。 知人の昆虫の専門家によれば蝶や虫の種類も少なくなっているらしい。ヨナグニウマの生息地でも、馬の屍(しかばね)や、傷ついて仲間から外れ、一頭で草を食(は)む馬を見た。台風の傷跡はまだ残る。

 今日は馬の仕事に就く人の話をしよう。 動物を飼うのは。大変ですね、とよく言われる。その度に「好きでやってますから」と答えるが、本当は大変な時もある

 その一つに、けがをした馬の治療がある。我々の牧場でも夏にアブ等の刺し傷が雑菌感染でみるみるうちに大きな傷口となり、なかなか治らない。この環境でアブを発生させないのは無理な話だ。スタッフは毎日、一日でも早く治そうと、薬を遠くから取り寄せたりしながら奮闘する。その姿には本当に頭が下がる。

 そして気がついたのが、ただれた患部を治療するスタッフに馬は痛がる様子もみせず、むしろ寄り添うようにじっとしている。

 馬の仕事に就きたい人は年々増えているようだ。ホースセラピストになりたいからとか、地域おこしに馬を使いたい、という立派な志があるのだが、そういう方ほどどうも長く続かない。毎日の草刈りや夏の暑さ、長時間労働が想像していたのと違うという。給料も安い。先日東京で行われた「動物介在教育・療法学会」でも、馬に従事する人たちの給与の低さをどうにかせねばという話が出たほどだ。

 では今いるスタッフは、なぜ献身的に働いているのだろうか?それは志が高いから、ではない。馬が好き、なだけでもないのだ。

 馬に子供たちを乗せてみて、初めてわかることがある。最初はこわばっていた子の表情が、馬の背に揺られるごとにだんだん緩み、降りる時には満面の笑み。この一瞬で、我々の仕事は報われる。草刈りもボロ掃除も、暑さも、低賃金もすべて。

 あの笑顔がたまりません、とスタッフは言う。志の高さだけでは馬の仕事は続かないが、馬と共に人を癒やし楽しませて、知らぬ間に笑顔あふれる自分がいる。僕の言葉で「利他的乗馬」という。