日本最西端の与那国島で一人と一頭から始まった南の島の馬暮らし。
そこに集まった馬好きな若者たちが沖縄中に散らばり、
それぞれの馬暮らしを始めています。





春よこい!

 

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3月になりました!

 

少しずつ、気温が10度をこえる日が

増えてきました!

 

リクのご飯の青草も、

少しずつ春の草が‼︎

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このもこもこの草、

カラスノエンドウとよんでいたような…

さやえんどうのような実が

なります。

アブラムシもいっぱいくっついて…

そうなる前のこの季節!

かりやすいし、リクも美味しそう‼︎

しばらくはこれ探して

てんてんと草刈り。

 

たまにネギみたいな草が

混じります(*_*)

これはネギくさくてリクも食べません、

犬猫もネギはだめっていいますもんね(°_°)!

 

あと、気をつけているのは

ゴミ‼︎

ポイ捨てされたゴミが…

これをリクがのみこんでしまうと

それは大変‼︎

1番気をつけています。

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ゴミのポイ捨てしないでいただきたいですね〜(*_*)、 

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しぐさ

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日曜日です。
久米島馬牧場から、サノちゃんです。

2月も終わりに近付き、久米島では悪天候の中、大工仕事やら放牧地の整備やら…確定申告やら(笑)
期日の迫る作業に追われています。

お客さんが少ないこの時期にやっておかないと!
という仕事が多いのは、どこの牧場もおなじでしょうね。
みなさま、おつかれさまです!

そんな年末のような忙しなさの合間に、友人から借りた本が自分的に大ヒットしたのでご紹介させていただきます。
3分読書の生活なのでまだ熟読できていませんが(笑)

「子どものしぐさはメッセージ」
という本です。
サブタイトルは、こころとからだを育てる整体ワークブック。

この著者の方は他にも「整体的子育て」というシリーズを出していて、そちらも是非読みたい!

かの有名な野口式整体と、シュタイナー教育理念に基づいた…
というと知らない方は何のことやら、ですが。

何が面白かったかというと、馬との付き合いに当てはまることばかり!
子供との馬遊びに使えることばかり!
読んでいて腑に落ちること、へぇ~ということばかりで面白かったです!!

要は物事を動詞で捉える、ということなんですが、
自分たちはいかに普段人や物事、子供や動物たちを名詞化しているか、
分類したりラベルを貼ったり…そんなことばかりだなーと。

でも世界の出来事、子供たち(=動物たち)の姿は動詞で出来ていて、
動詞の連続が形になり、関係性になる。

という、分かりにくい説明でスミマセン(笑)
興味のある方は読んでみてください。

今の時代、これからの子供たちに馬との付き合いが必要なのは、だからなんだよっ!

と、熱く火がつく今日この頃なのでした(笑)

久米島馬牧場
井上 恵子

最初の写真は馬クラブの子供。
初めての駆け足!!やったー!!

唐獅子最終回「 バトンを次世代に」

 暖かな日差しの中、今日もやって来た子供たち。

今日は「馬さんこれ食べるかな~?」もう何年も来てる幼稚園、これだけ来てるとただ体験乗馬だけでなく、テーマが生まれました。みんなおうちからいろんな野菜を持って来ました。さてさて・・・

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 結果はともあれ、導入部の次はいよいよ乗馬です。今日は丸馬場で・・・実は乗馬の前に子供たちは丸馬場で走ったり止まったりエトセトラのウォーミングアップをしてます。これがいいのです! だって乗るのは短時間、待ってる時間がほとんどですからね。


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 そしてプログラムが終わっての時間ですが、皆馬から離れようとしません。先生は早く帰りたいようですが、僕は先生に耳打ちします「終わった後の姿が今日の成果ですよ」と。

 

 *さて今日の「馬楽のすすめ」は沖縄タイムスにシリーズで寄稿したものの最終回です。

今日は最終界に名づけて「バトンを次世代に」

 

 沖縄にもようやく本格的な寒さがやって来た。馬は決まって風上に尻を向け、風を避ける。今日の馬たちの尾は北に向いている。

 30歳で思い立ち与那国島に渡り、以来35年間、与那国馬と暮らしている。馬の「う」の字も知らないで。一頭の馬と向かいあい、鞍(くら)もない裸馬で野を駆け、浜を走った。しかも一本のロープだけで。10年もそうしていると、馬の声が聞こえる気になって来た。

 ある日、競馬界の「王貞治」と呼ばれ、数々の新記録を打ち立てた元騎手・岡部幸雄氏が与那国島に来られ、お話をする機会があった。10年ほど前の話だ。恥ずかしい限りだが、競馬を知らない僕は、そんな方とは知らずにヨナグニウマの話を自慢げに延々と講釈していた。無知は怖いものだ。

 しかしそれがよかったのか、岡部氏はその後、ヨナグニウマと我々の活動に興味を持ち、ヨナグニウマの魅力をさまざまな機会に発信してくださっている。この秋には「岡部幸雄の「Life with horses」と言うテレビシリーズでヨナグニウマに関わる沖縄の三つの牧場を取り上げてくださった。南城市にある牧場をはじめ、久米島石垣島にも、与那国のうちの牧場で働いていた若い人たちが独立して、ヨナグニウマを中心に据えた牧場を開いている。ヨナグニウマをあらゆる方面で活用し、保存に貢献しようと頑張っている若い仲間たちだ。

 先日その久米島馬牧場が発起人となって「ヨナグニウマの未来を語る会」を開いてくれた。仲間の三つの牧場はもちろん、沖縄本島でヨナグニウマを飼っている方々、ヨナグニウマに関わるボランティアをしている方々、なによりヨナグニウマが大好きな方々が明け方まで熱く語り合った。

 僕のヨナグニウマとの35年間は孤軍奮闘だった。この夜、僕はヨナグニウマのバトンがしっかり次世代に引き継がれたのを見た気がした。それぞれが知恵と技術と情熱を出し合えば、ヨナグニウマたちの未来は明るいだろう。

 「馬好きは馬に聞け」。物言わぬ馬においしい草をせっせと運び、物言わぬ馬の背に揺られ、物言わぬ馬の身体の汗を拭き、つかの間馬の瞳を覗(のぞ)き込む時、答えはすべてそこにある。この馬と言う不思議な生き物よ。 

(了)

 

 

リクのおうち

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いらっしゃいませ〜

 

今日はリクのおうちのご紹介

 

リクのおうちの外観

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立派ですよね〜

ここは農機具小屋、納屋でした。

田舎では結構当たり前にあります

 

そこを半分改築し、

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こんなかんじに!

リクがはいるとこの広さ

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私の叔父がこういった大工仕事?

が得意で立派にこしらえてくれました!

ありがとう〜‼︎

 

今ではこのくつろぎよう…

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馬が寝ているところ

見たことない方も多いのでは…?

 

そーっと窓を開けると

ご飯食べた後は

だいたいこうしてます。笑

 

リクのおうち紹介でした(^^)

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つながる、こだわり

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ようやく冬らしい日が続き、桜も目を覚ました様子の久米島です。

2017年はスタートから別れが連続の年となりました。生きてる以上、出会いと別れの繰り返しですが、出会いは嬉しく、別れは辛いものです。

でもその別れの中に必ずつながっていくものがあると信じて、信念を持って馬と共に生き続けていきたいと思います。

こだわりがつながり、理念となり。理念がつながり広がって文化となる。

そうやって親方もこの活動を続けてきたのだと思います。

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ことり園から帰って来た娘が、お散歩で草を積んできたよとお話してくれました。

その草はウマゴヤシ。その名のとおり馬肥やしです。地域内循環というテーマを一番に考えている久米島馬牧場では、輸入飼料は最低限にしているため、ヘイキューブなどアルファルファといったマメ科の草を使った輸入飼料を与えていません。

毎日の青草刈りが一番大切なお仕事なのですが、このマメ科の草を供給するのが一番難しいのです。

今がウマゴヤシの旬の時期、青々しげる場所を見つけては刈ってあげたいと思いながらも、どうしても刈りづらい草である上に、まとまって生える場所も少ない。結果、いつも時間が割けずもやもやするのもこの時期なのです。

そこに、マイバックにこんもり積めて(馬のお茶うけにもなりませんが笑。)帰って来た娘。思わず嬉しくて顔がほころんでしまいました。お散歩中、ひたすらウマゴヤシをむしっていたそうです。

馬にあげよう。

そう言って、今日の収穫を嬉しそうに伝えてくれる娘に、確かな未来とつながりを感じほっとするのです。

沢山の辛い別れの中に、未来があるから人はまた前を向ける。その未来のために毎日一生懸命生きたいと思うのです。子供と動物という未来のために。

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桜咲くころ 


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  沖縄の桜はもうこんなに色づき、暖かな日が多く、満開の木も見られるようになりました。でも僕の担当の日は寒い! 九州地方はこの冬一番の寒波襲来とか。寒い日もこれ、僕と犬と猫はたき火に当たりながらの調理を楽しんでます。たき火は鼻水は出るし、髪や衣類は煙っぽくなるのですが、熱量が大きいので煮込み料理は最高です。この日も馬堆肥で作った馬鈴薯、人参、春菊などをたっぷり入れてのシチューでした。

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 そして先日1月29日は「沖縄こどもの国」で琉球競馬「ウマハラシー」が行われました。県内から約30頭もの馬が集まり競いました。うちらの牧場からは「子供乗馬クラブ」の子供たちが騎乗しました。見てくださいこの凛々しい姿。馬活動が彼女を育んでるですね。

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 さて今回の馬楽のすすめは前回に続き、沖縄タイムス「唐獅子」のコーナーに連載したものを転載します。第13回目は・・・

「ヨナグニウマの未来」

 与那国馬は絶滅が危惧されている在来家畜です。世界にはこのような人と関係の深い在来家畜(牛、鶏、山羊、羊など)が数多くいますが、毎年何品種もが絶滅しているようです。10年前かなWFO(国連食糧農業機構)から世界各国に在来家畜の遺伝資源を大切にしようという通達が各国に出ました。僕はやったと思い、日本の在来馬を管轄する「日本馬事協会」に出向き、さあ何をやりましょうかと声をかけたが,白けた答しかなかった。

 先日岐阜大学のT先生から嬉しい(?)便りが届いた。彼は4年前に単身やって来て、与那国馬の血液を約70個体採取した強者なんです。何故強者と呼ぶかと言えば、僕らの馬のように調教されている馬に注射器を打つというのはまあ大丈夫なんですが、野生の馬ではそうはいきません。実は命がけなんです。怖がる時の暴れ方は尋常ではありませんから。もちろん島の人の協力はあったものの、彼はほとんど一人でやってのけました。彼は動物の遺伝子の専門家で、多忙な仕事の合間をぬって、その後2年間与那国馬の遺伝子解析を行い結果を出し、わざわざ報告にやって来て、素人の僕らに丁寧に分かりやすく説明してくれました。その論文が先ごろ「日本ウマ科学会」から賞を頂いたというのです。(*昨年は英語版の論文で発表された)

 その受賞を心より喜ぶのですが、実はその論文に書かれていることは、与那国馬は今はかろうじて大丈夫でしょうが、今後いくつかのタイプの種馬を持たないと危ないですよ、ということなんです。実は与那国馬を保存するということはここなんです。血統のバラエティを持つことなんです。でもそこに施策があるかと言えばまるでないのです。国にも県にも町にも。だからこの35年間いろんなところで種馬保存が大切だと言い続けてきました。実は僕らの力では種馬を管理し続けることは財力的に人的にできないのです。沖縄県にはもう一つ与那国馬と同じ在来馬の「宮古馬」がいます。T先生の同様の研究ではヨナグニウマより限りなく絶滅に近い馬だということです。

 35年間の馬暮らし、ヨナグニウマの魅力は尽きません。この世で必要とされていない命はないはずです。宮古馬も与那国馬も沖縄での数百年間で獲得した遺伝的形質は重要です。使役馬からパートナーアニマルへ在来馬は未来に大きな仕事をしてくれます。馬に限らず動物たちは悩める僕らを癒してくれる大事な仲間なのです。

    2015・12・15       *一部加筆しました

 

 「こどもの国」での「ウマハラシー」は今回で一般の馬が参加する大会は終了とのことです。大会運営の方々3年間参加させていただきありがとうございました。県内から大勢の馬愛好者が集うことは初めてのことで有意義でした。これを契機にもっとワクワクする馬のイベントを作っていきたいものです。

 久野マサテル