日本最西端の与那国島で一人と一頭から始まった南の島の馬暮らし。
そこに集まった馬好きな若者たちが沖縄中に散らばり、
それぞれの馬暮らしを始めています。





馬学

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海も空も山も秋の色になってきましたね。
久米島からサノちゃんです。

9月も終わり間近。
四季の変化が乏しいと言われる沖縄ですが、そんなことはなく、身の回りでは実に多くのものが季節の移り変わりを見せてくれています。
馬たちの毛もちょびっと秋冬モード(笑)

さて、私事ですが、少し前に誕生日を迎えて38才になりました。
思い返せばちょうど(多分)10年前。
与那国で広場が発刊している「馬新聞」に、親方からのお題で「自分の10年後の夢」を書きました。
スタッフ全員書きましたねー覚えてますか、皆さん?(笑)
絵が上手なみえちゃん(現石垣島馬広場)は可愛らしい絵を描いてたなぁー。

私はその時が馬に関わるようになってちょうど10年だったんです。
大学の馬術部に入ったのが18才の時なので。
あー10年が区切りなんだなぁと思い、特にこれといって確信は何もないのに、3つの予言をしました。
詳細は省くとして(笑)、それなりに想いが叶っていることに感謝しつつ、これからの10年を考えたら…。

私はもっと馬からの学びを活かしたい。

親方から教わった「馬は自分を映す鏡だよ」という言葉。
馬に関わることになった理由。
それは自分の中にあるんですね。

私は馬から「忍耐」を学ぶために、「怒り」を手放すために、この10年を使いたい。

今までの人生で「怒り」は大きなエネルギー源になったこともあるけれど。
馬と子供と過ごすことが多くなった今、それは要らないかな、と。

以前、都井岬で野生の馬たちを観察・コンタクトをとる機会があったとき。
馬の思考の時間軸が人とはあまりに違うことを知りました。
身体的には瞬時に反応するものの、思考はとてもゆっくりなこともあり、彼らの平和な営みがいかに人の(私の)思考や動きとはスピード感が違うか。
自分は馬に近付きたい、馬に教えてもらいたい、そう強く思いました。

人それぞれ馬と一緒にいる理由や目的は違うと思います。
私にとって、馬は先生。
馬からの学びを身に付けて、活かせるように。
さらにその先には人に伝えられるように。
そう思いながらこの数年馬と付き合ってきましたが、出来たり出来なかったり、やっぱり出来なかったり(笑)
なかなか難しいことですが、じっくり向き合っていこうと思います。

ということで、馬楽というより馬学なお話となりました。

久米島馬牧場
井上 恵子