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日本最西端の与那国島で一人と一頭から始まった南の島の馬暮らし。
そこに集まった馬好きな若者たちが沖縄中に散らばり、
それぞれの馬暮らしを始めています。





バックパッカーと馬⑥インド・カニャクマリ

 

インドからもう一つ、こんなところに馬が!というお話を。


今回はなにが特別かというと、そのロケーション。世界地図を見て、ここに馬がいる!とピンポイントで指がさせる唯一の場所ではないかと僕は思います。(いやいや、与那国もそうか・・・かなり大雑把な世界地図でも・・・ということで)

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カニャクマリ、別名コモリン岬。スリナガルからカニャクマリまで、という表現がインドにはありますが、日本風に言うと北海道から沖縄まで。インド亜大陸が逆三角形の形で南に向く正にその頂点、インドの最南端の地。東にベンガル湾スリランカ、西にアラビア海、南にインド洋を臨む、ヒンドゥーの聖地です。

聖地で沐浴、これがヒンドゥー教徒の流儀。ここカニャクマリには3つの海が合流するポイントで沐浴することを夢見て、インド中から巡礼者がたくさん訪れます。

ヒンドゥーの聖地、海から日が昇り海へ日が沈む地、インド最南端・・・色々な理由から、僕もここカニャクマリを訪れることを昔から夢見ていました。そして2015年、ついに訪れるチャンスを得ました。

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北インドと違い、わりとのんびりとした南インド。荷物を宿に置いて、岬の方へ歩き出します。強い日差しの中、閑散とした町から沐浴場のある海へ向うにつれ、巡礼者の姿がどんどん増えていきます。10億人近いヒンドゥー教徒の聖地とあれば当然か、家族連れ・親族一同・地域住民の集団巡礼行など様々な規模の巡礼者たち。その中にはもちろん子供もたくさん。広大な海を望む沐浴場周辺は平日ながら縁日のような賑わい。

そんな中にちょっとした空間があり、なんと馬が走っている!馬のことはこの時、全く意識していなかったのでこれは驚きました。まさかこんなところに馬?!しかし、職業柄?というのでしょうか、すぐにピンッとつながりました。観光地、人たくさん、子供たくさん、縁日気分、沐浴の待ち時間、朝日・夕日の待ち時間・・・

そう、「ここで引き馬乗馬をしたら儲かるんじゃないか」

さすがインド人!

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詳しいことまでは調べませんでしたが、ここでの体験乗馬、かなり歴史と伝統があるのではないでしょうか。
朝日が昇る前、たくさんの人が沐浴場周辺に集まる薄暗い中から馬たちが子供を乗せて行ったり来たり。回転を早くするためか、常歩なんてなしで速歩が基本。小さい子供でスタッフが抱きかかえられるようであればスタッフが馬に乗って駈歩。これは楽しそうだなー。チャイの屋台も出ているのでチャイを飲みながら馬を眺めつつ、聖なる海から昇る朝日を待つ。

そんなインド最南端の、馬のいるピンポイントなのです。これは世界地図を見るたびに蘇る、楽しい馬の記憶になりました。

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ちなみにここにいた馬たち。耳の先が曲がっている、マルワリ種(もしくはカチアワリ種)になります。ラジャスタン州から西海岸にかけて、南インドの馬たちの多くはこの種の特徴を持つようです。インド在来の馬とアラブが掛け合わされて出来た馬とも言われています。

マハラジャ達の時代に活躍した軍馬で、象にも立ち向かう勇敢な性格と、360度回転する特殊な耳・その聴力が特徴だそうです。両方の耳の先がくっつくと、まるで合掌してナマステーと言っているようですね。

イギリスがインドを支配して以降、変な形の耳だ、ということで排除される傾向があり、この時代、多くの軍馬はオーストラリアなどから輸入されたそうです。インド独立後もマハラジャ=富裕層の面影が濃いとのことで敬遠されがちでしたが、最近ではインド特有の馬としてまた人気が出ているそうです。