日本最西端の与那国島で一人と一頭から始まった南の島の馬暮らし。
そこに集まった馬好きな若者たちが沖縄中に散らばり、
それぞれの馬暮らしを始めています。





ダイスケ

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お久しぶりです!
梅雨が明け、途端に毎日真夏日久米島からです。

内地もこれから本格的な夏が来るんだろうなーと気がかりだったちょうど数日前、訃報が。

私が以前勤めていた動物園で、1頭の馬が亡くなったのです。
写真の馬、ダイスケ。

うちの馬たちをよく知っている方は、「あれ?」と思われたははず。
そう、この子はシンノスケではなく、ダイスケ。

平塚ふれあい動物園で子供たちを乗せて26年。
つい数日前の朝、馬房で亡くなっていたそうです。
32才でした。

私が出逢ったのはもう16年前、それから5年間、一緒に働いていました。

当時すでに一番の高齢で、でもまだまだ元気で。
小さな体に飄々とした性格、障がい者乗馬でもハードな日でも、どんな時でもどんな子でも。
全くぶれずに淡々と乗せてくれる、素晴らしい馬でした。
そして曳く人も選ばない、という非常にありがたい存在でした。

仕事が終われば茶目っ気たっぷり、他の馬を遊びに誘ったり、スタッフの目を盗んで面白いことをしてくれたり。
ナイスキャラ。

そんなダイスケがさすがに最近調子が悪いと聞いていて。
この夏しんどいだろうなぁーと思っていた矢先でした。

人も馬も、死は必ず訪れるものであり、それがいつどんな風にかは分からないもので…
よく死について考えるのですが、今まで遭遇してきた馬の死の中で、直接は立ち会えなかったけれど、ダイスケの死も私にとってはひとつの大きな出来事でした。

26年という長い間、最期まで現役で子供たちを楽しませて。
小さい頃にダイスケに乗った子が、大人になって自分の子供を乗せていたということ。

その偉大な仕事に深く大きな感動を覚えます。

先日亡くなった、うみかぜホースファームのトゥバルも。
かつて与那国でスタッフに看取られて逝った風子も。
そしてもっともっと沢山の馬たちも。

死によって、学ぶことの多さ…

今はただ、ひたすらに、感謝とご冥福をお祈りします。

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